今日は自分の中での節目の日です。航空業界で仕事を続けて10年が経ちました。
今まで学生時代からたくさんの人と出会い、その方々と出会えたからこそ今の自分があり、その方々への感謝をこれからも忘れないように言葉として残すことにしました。
また、これから航空業界を目指す人、社会人になる学生さんや社会人になって仕事に悩んでいる人にとって、今まで僕が航空業界や社会で経験してきたことが役立てれば幸いです。
今まで僕が何を目標として今までの人生を歩んできたのか、また何を苦労してきたのかをここでご紹介します。
幼少期に知った飛行機という魅力溢れる乗り物
小さい時から飛行機が好きでただただ飛行機を追いかけていました。飛行機に魅せられた瞬間は今でも鮮明に覚えています。
家族で海外旅行をしたとき、当時はまだハイジャックに対して厳しい保安対策がされていない時代だったため、小さかった僕はスチューワーデス(当時はキャンアテンダントというワードは馴染みがありませんでした)にコックピットを見に行かないかと誘われて飛行中の在来ジャンボのコックピットに広がる計器類の美しい光景にとても感動しました。
当時の僕はコックピットが何をする場所なのか全くわかりませんでしたが、そこがとても魅力的な場所であることを感じました。それからというもの飛行機に魅せられて、飛行機に携わる仕事をしたいと思うようになりました。
中学・高校・大学時代に本気で飛行機と向き合うために歩み始めた日々
中学と高校の時には飛行機に関わる勉強をしたいと考えるようになりました。高校受験では航空高専に入ろうと挑戦しましたが敢え無く撃沈しました。普通高校に進学し部活に打ち込む日々を過ごし、飛行機とは少し距離をおく生活を送っていました。
高校3年生で大学受験を考えるタイミングで改めて飛行機の仕事を意識するようになりました。航空関係の勉強をするために僕の中では整備の専門学校か4年制大学で航空に関する勉強をするかの選択肢がありましたが、もっと飛行機の運動について深く知りたいと考えて4年制大学に進学しました。自分がイメージしていた以上に飛行機の運動は奥が深く、知れば知るほど飛行機の魅力に引き込まれていき、とても充実した大学生活を送ることができました。
大学院では、日々自分の好きな研究に打ち込み、自分の研究に必要な授業をとり、分からないことがあれば仲間に相談して答えを導き出す毎日でした。学会発表の前になると研究室の教授の部屋で朝から晩までダメ出しを受けていました。当時はそれがキツくて何してんだろう?と思ったこともありました。しかし、社会人になってやっと日々教授から教わったことがどういう意味だったのかということを知りました。それは言葉では感謝しきれないくらいの大切なことばかりでした。飛行機が本当に好きで、その熱い想いを素直に打ち明けられる仲間と教授に出会えたことは僕の中で貴重な財産となりました。
飛行機と距離を置いて改めて分かった、やっぱり飛行機が大好きだと分かった就職活動
就職活動の時、あえて航空業界以外の業界の会社の採用試験も受けて、視野を広く持つことを意識しました。色々な会社の説明会に参加し、面接を受けて、幸運なことに航空業界以外の数社から内定を頂くことができましたが何か自分が進む道はここではないという違和感がありました。
ある会社の説明資料を読んでいた時に自分が本当にやりたい仕事はこれだと直感的に分かりました。それからはその仕事ができる会社を探し、さらに幸運なことにその職種を探している会社と出会い、めでたく入社することができました。他の会社を含めて面接のたびになんでワザワザこの職種に就きたいのか聞かれましたが、理由は単純で”その仕事を自分が心から求めているから”それだけでした。僕にできることは熱意を持って伝えることだけでした。
入社して理想と現実のギャップに苦しむ日々
専門性の高い職種であったため、入社当初はひとつの単語もわからず、自分がやりたいと思っていた仕事にもかかわらず悶々とした日々が3ヶ月続きました。やっぱり違ったのかな?と不安になり、やめようと思ったこともありました。でも暗いトンネルが長ければ長いほどトンネルを抜けた時に得られる学びが大きいことを今までの人生で学んでいたため、この先にきっと何かあるはずだと信じて1年間、疑問に思ったことを自分で解釈してアウトプットすることを繰り返していました。
プロフェッショナルになるための強い意思と決心
入社から3年が経過して、やっと業務の全体像が把握でき、日々の業務を滞りなく進めることができるようになりました。一方でもう全ての業務をできると勘違いした自分も現れるようになりました。あるとき仕事で問題が発生し、自分の知らないことが次々と勃発し、自分の知識のなさを痛感しました。それを機に謙虚さを学び、改めて自分の仕事への姿勢を見直し、さらに成長すべく地道に勉強を続けました。
6年目の夏に転機が訪れました。そのまま会社に残り今のままの業務を続けていれば安定した道がありました。しかし別のフィールドで自分を試し、さらに成長したい自分がいることに気がつきました。その自分の気持ちを素直に受け入れることにしました。
転職してからさらにフィールドが広がり、自分がイメージしていた以上のことを得ることができました。今でもそのフィールドは広がり続けており、これからもワクワクするような仕事ができると確信しています。
今まで自分が考えていたプロフェッショナルとは、自分の知識や経験を地道に積み重ねる内向きのベクトルのイメージでした。しかしこれから自分がしなければならないことは、地道な勉強を続けながらベクトルを外向きに変えて、学びの輪を広げて社会に貢献していくことだと考えています。
飛行機が僕にくれたたくさんのこと
今の自分は、周りで支えてくれて応援してくれる人がいなければ存在しませんでした。自分が望んで得られることには限界があり、仲間も環境も全てに恵まれていたことに心から感謝しています。
会社が変わっても自分の本当に好きな仕事を10年も続けてこられたことに感謝の気持ちしかありません。
今までの10年で、
- 自分が信じたことをただ一生懸命やること
- 相手の立場で物事を考え、何を必要としているのかを考えること
- 周りの人達に支えられて仕事ができることに感謝し謙虚に取り組むこと
- 同じことでも1年目、3年目、5年目そして10年目で見えてくることが違うこと
- 何年経っても自分の姿勢次第で学びが得られること
- 好きなことでも投げ出したい時があり、そんな自分を認めて、でも決して諦めずに続けること
- 鼻歌が歌えるくらい仕事楽しむこと
この2週間でこれまでの10年を振り返り、本当に色々なことがあった良い10年だったと思いました。これから先の10年でどんなことが起こるのかとても楽しみです!きっとまた自分の想像を超える出来事が待っているのだと思います。その出来事のきっかけづくりのためにブログを通じて色々発信していこうと思っています。
みなさんの貴重なお時間を割いて、お読み頂きありがとうございます。このブログが何かの学びや気づきのきっかけになれば幸いです。
さあ!また次の10年に向けて新たな一歩を踏み出します!