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「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という老子の言葉に学ぶ、人を育てることとは何かというお話

先日知り合いを通じて小売業の方とお話する機会がありました。

色々な経験をされていて、とても勉強になることが沢山ありました。

その中で、今まで自分の中で完全に理解できていなかったことがとてもクリアになり大きな学びがあったので書くことにしました。

以前、老子の「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という言葉を本で読んで知りました。その時はなんとなく「答えを教えるのではなく答えの出し方を教えた方が人は育つ」という、ありきたりな理解しかしていませんでした。

自分の考えていた以上に大切な教えが隠れていた

小売業の方が過去のお客さんとのやりとりから学んだことを聞いていて「はっ?!」としました。

精神的な病をお持ちのお客さんが来店されたことがあり、当初は一緒に話を聞いて一緒に泣いていて、自分の精神も疲れてしまったことがあるそうです。気持ちが弱い人に物を売って良いのか?自分の良心との葛藤があったそうです。

ある時気付いたそうです。パンを欲しがる人にパンを与え続けては、欲しがる人は変わらないし、パンを与える側もいずれパンがなくなってしまう。全てを解決するためにはパンを欲しがる人にパンを買ってもらうことの方が大切だと気がついたそうです。

つまり、一緒に悲しんで泣くのではなく、お店に来たら元気になって帰ってもらい、元気になって社会に出て働けるようになったら、稼いだお金で自分のお店のモノを買ってもらうように、良い循環を作るように気持ちも行動も変えたそうです。

最初は一緒にケーキを食べて、美味しいねと一緒に言いながらちょっとした笑顔を作ることから始めたそうです。そして、今ではお店のお客さんとして関係が続いているそうです。

老子の言葉に戻りますが、今までの僕の視点は魚の釣り方を教えて”個人を成長させる“という視点しかありませんでしたが、

魚の釣り方と”売り方“を教えることで”個人と社会を成長させる“というより生きていく上で大切なことを学べるのではないかと思いました。

まとめ

人の成長を考える中と個人に焦点があたりがちです。

人が本当に成長するためには人との関わりがとても重要で、むしろ人との関わりの中で学んでいくことの方が多いです。自分が今回気付いたことも正にそうです。

かわいい子には旅させよ、という言葉がある通り、昔の人は”人間が人との関わりの中で成長する“ことを経験の中で見出していたのかもしれません。

逆に言えば、1人で生きていくのであれば成長する必要性はほとんどないとも言えます。

私達が1人で生きていけないのはご承知の通りです。私達は死ぬまで学びの連続であり、人との関わりの中で、どう成長し、どう成長の過程を自分なりに楽しんでいくのかが大切です。

成長にフォーカスすると成長できない時が息苦しくなってしまいます。意識をその時その瞬間を楽しむことにフォーカスすれば自然と成長します。

楽しければ色んなことに興味が湧いて、色んなことを知りたいと思うようになり、良い循環で物事が回り始めます。

今、後輩の成長のために色々考えていた自分にとってのブレイクスルーとなる出来事でした。

人の成長に対してどうしたらいいのか悩んでいる方の参考となれば幸いです。

今日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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